二軸引張試験のメリット


ゴムのCAE解析精度を上げるためには、適正な材料データを定義することが重要です。

単軸引張試験で得られる材料データには限界があるため、ゴムのCAE解析には適正な材料データが得られる二軸引張試験が有効です。
二軸引張試験から得られた適正な材料データを使うことで、ゴムの解析精度を向上させることができます。

解析精度が向上することで、ゴム製品の最適な形状や性能の事前予測が可能となります。
つまり、設計段階で複数の設計案を検証できるため、即座に何度もデザインレビュー(DR) を実施することができます。

その結果として、設計期間の短縮・品質向上・手戻りを減らすことが期待できます。

 二軸引張試験の有効性


ゴムのCAE解析事例ですが、単軸引張試験よりも二軸引張試験(純せん断)のひずみ分布が実測に近いことが分かります。
CAE解析の精度を向上させるために、二軸引張試験(純せん断)から得られる材料データの利用をお勧めしています。


 二軸試験の解析精度



適正な材料物性値を使用することで
実験結果と解析結果はほぼ一致します!



マフラーマウント(ゴム)の解析事例




ハの字型マウント(ゴム)の解析事例




ラバーコンタクト(ゴム)の解析事例

 二軸引張試験機の概要・仕様


本試験機は、市販の小型引張試験機に二軸引張試験の治具を装着した、ゴムの材料データを取得するための試験装置です。
本試験機は可搬送の小型卓上試験機で、手軽に持ち運びができ、デスクワーク感覚で二軸引張試験が行えます。

現場での作業性・操作性の向上を追及し、必要最小限のボタン操作と見やすい表示、広い作業スペースを確保しました。
2本柱構造の採用により、1本柱式で見られる試験軸のズレや傾きのない高精度・高信頼性の安定した試験が行えます。

一軸拘束二軸引張試験

静的な二軸引張試験が行えます。
二軸引張試験の結果データを回帰することで、CAE解析に必要な超弾性材料モデル(Mooney、Ogdenなど)の材料データを取得することができます。

● 対象材料:ゴム、エラストマー、フォーム材、他
● 出力項目:荷重-変位、応力-ひずみ
● 材料定数:CAE解析用 超弾性材料モデル(Mooney、Ogden)





製造元 ㈱ 東京衡機試験機
型式 LSC-1/300-2
試験力容量 100 ~1000 N
試験速度設定 10~300 mm/min
試験力表示 4 1/2桁デジタル表示
変位表示 5桁デジタル表示
支柱内側間隔 270 mm
最大引張間隔 300 mm
試験片つかみ具 平行式
最大上下間隔 520mm
その他機能 ゼロリセット、変位原点復帰、ピークホールド
引張・圧縮切換スイッチ、クロスヘッド上下限停止
破断停止、オーバーロード停止、オーバーストローク停止
外部出力 アナログ出力: DC 0~5V
フルスケール可変(試験力・変位共)
寸法 W 380 x D 400 x H 800 mm
重量 30 kg
電源 300VA(AC100V 50/60Hz)


 二軸引張試験機を導入されたお客様の声


電子機器メーカー 技術開発部 解析担当

ゴム部品の解析が実験と合わずに困っていたところ、「もの創りコラボ」より二軸試験が有効だという提案を受け、試しに二軸試験をお願いしました。
その結果、実際に解析の精度が向上し設計に十分に使えると判断し、今後もゴム部品の解析ニーズがあるため試験機を導入することにしました。
今後は、自社でゴム材料データを蓄積し、データベース化して設計に有効活用する予定です。



二軸材料試験サービスと共に二軸試験機を導入される企業・大学が増えてきています。


 販売価格


下記2つのプランをご用意しています。

●引張試験機をお持ちの方
 自社で保有する引張試験機に装着します。
 二軸引張試験治具のみ : 180万円(税別)

●引張試験機をお持ちでない方
 小型引張試験機と二軸引張試験治具をセットで提供します。
 小型試験機+二軸引張試験治具 : 295万円(税別)